第97話『社内恋愛』の巻

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ロドリゲス

rodriguez健康産業ラブカロリー株式会社の元オーナー。逮捕され拘置所生活を送る。サラの夫でゴンザレスの父。

サラ

saraロドリゲスの妻でゴンザレスの母。夫の浮気を常に心配しているが夫婦仲はよい。極度のダイエットオタク。

ゴンザレス

gonzalezロドリゲスとサラの息子。父にたくましく育てられるも、母の影響で女の子趣味に育つ。目下お受験準備中。

しずかちゃん

shizukaロドリゲス憧れの女性。長い黒髪と潤んだ瞳が印象的。出演映画のヒットでトップ女優に躍り出る。

潤子ちゃん

junkoバーバラの縁故でラブカロリー社に入社。元上司シェフチェンコに一途な思いを寄せ、彼の子を妊娠。

シェフチェンコ

shevchenko元経営戦略室部長。ロドリゲスの退任後、跡を継ぎ社長に就任。ロドリゲスの闇の姿を知る数少ない人物。

登場人物相関図はこちら


前回までのあらすじ

クラブ・バー薔薇で、ロドリゲスに愛を告白されたしずかちゃん。ところがその後、テキーラの一杯で豹変し大暴れ、その場は一時騒然となる。はたして彼女は、ロドリゲスの愛を受け入れるのか?ところかわって、ここはラブカロリー本社。お昼休み、経営戦略室の女性社員たちが談笑している。

潤子ちゃん:

リヴさんって、すごくカッコイイですよね。男の人と対等に仕事ができ

て、それでいて美人で魅力的で。私、リヴさんみたいな女性があこがれ

なんです♪

Junko chan:

Liv san, you’re so cool. Capable woman working in harmony with

male workers. Besides you’re so beautiful and attractive.

I have a real admiration for women like you!

リヴ:

そ、そう?どうもありがとう…

Liv:

Oh, really? Tha…thank you…..

潤子ちゃん:

リヴさんの彼氏もきっとすっごくカッコイイんだろ~な~♪

Junko chan:

I guess your boyfriend must be handsome, too!

リヴ:

え…?そ、そんなことないわよ…。ぜんぜんよ~!あは、あはははは…

(彼氏いない暦31年だなんて、口がさけても言えないわ…とほほ)

Liv:

What…? No, no I don’t think so… Not at all! Ahahahaha.

(There’s no way I’m going to admit that I’ve never

had a boyfriend in all my 31 years…oh no)

ナオミ:

そういえば、昨日テレビで恋の悩み相談やってたよね。

そのなかでさ、「彼が自分の部屋に私を入れてくれません」って女の人

からの相談があったの、あれ見た?

Naomi:

Speaking of which, I watched a love counseling TV program yesterday.

In the show, a woman whose boyfriend doesn’t allow her to enter

his room was asking for some advice. Did you see that?

潤子ちゃん:

あ、見ました見ました!あれひど~い!私だったら寂しくて死んじゃう

かも~~~

Junko chan:

Oh, yes. I did! That was awful!

If I were her, I would die of loneliness.

リヴ:

へーそんなテレビ番組やってたんだ…

(自分の部屋に人を入れないって……私もなんですけど…)

Liv:

Oh, I didn’t know there was such a program.

(not allow anyone to enter his room….? Me neither…)

潤子ちゃん:

でも、どうして入れてくれないのかな?

Junko chan:

But I wonder why the man doesn’t allow her…

ナオミ:

そんなの浮気してるからに決まってるじゃない

Naomi:

It’s obvious that he’s cheating on her.

リヴ:

オホン…そ、そうともかぎんないんじゃない…?

もしかしたら、彼女に見られたくないものがあるんじゃないかな…。

ほ、ほら…成功哲学の本とか…太宰治全集とか…ピーターラビットとか…。

も、もしかしたら、「ひとだまの正体」なんて本が棚に並んでるのかも!!

(「いい女になる36のレッスン」とか…)

Liv:

(Clearing her throat)

Well, I don’t think that’s the only possible reason…..

Maybe there is something which he doesn’t want her to see.

Ah, for example, books on “Golden Rules Of Success”,

complete works of Osamu Dazai…. or Peter Rabbit…..

Or maybe he has “True Nature of a Dead Person’s Spirit”

on his bookshelf!! (or “36 Steps to Being a Fabulous Woman”…)

ナオミ:

独身男の部屋にピーターラビット…

Naomi:

Peter Rabbit in a bachelor pad….

潤子ちゃん:

先輩、男性の気持ちがよくわかるんですね。さっすが~♪(シェフチェ

ンコ部長のほうをチラッと見ながら)私だったら、彼氏を呼んで手料理

つくってあげたいな~~♪

Junko chan:

You can easily read how men feel, Liv san. Super!

(With a sideways glance at Mr. Shevchenko)

I would like to invite my boyfriend round and surprise him

with a home-cooked meal!

capable: 有能な

in harmony with: 協調して

admiration: 賞賛の的、感心

(例)Amy has tremendous admiration for her boss.

(エイミーは自分の上司をとても尊敬している)

admit: 認める

speaking of which: そういえば、それはそうと

※今日のトリビア
それまでの話題に付随して話を続けるときに使います。なお、類語に By the way がありますが、こちらは新しい話題を導入する際の表現。

loneliness: 孤独

obvious: 明らかに

(例)It was obvious that Emily was lying.

(エミリーが嘘をついていたことは明らかであった)

cheat on: 浮気をする

(例)Everyone knows Jack cheated on his girlfriend with another girl.

(ジャックが他の女性と浮気をしたことは誰もが知っている)

dead person’s spirit: ひとだま

fabulous: すてきな、すばらしい

bachelor pad: 独身者の部屋 * pad = apartment

sideways glance: 横目でちらりと見ること

次回予告

同じ女性社員からあこがれと羨望のまなざしで見られるリヴ。実は、生まれてこのかた、ずっと彼氏がいないというコンプレックスを抱えていた。一方、シェフチェンコ部長との関係を着々と進める策略家の潤子ちゃん。彼を手玉に取るのも近い!?

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 ジュミック今井(翻訳)

都内で英会話スクールを運営するかたわら、メルマガ『英語がぺらぺらになりたい!』を発行、英単語やフレーズを絵として覚える「イメトレ暗記」が好評を博している。アルファベットと音のルールを1冊にまとめた『フォニックス<発音>トレーニングBOOK』ほか、語学書も多数執筆。