第30話『疑いだしたロドリゲス』の巻

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ロドリゲス

rodriguez健康産業ラブカロリー株式会社の元オーナー。逮捕され拘置所生活を送る。サラの夫でゴンザレスの父。

サラ

saraロドリゲスの妻でゴンザレスの母。夫の浮気を常に心配しているが夫婦仲はよい。極度のダイエットオタク。

ゴンザレス

gonzalezロドリゲスとサラの息子。父にたくましく育てられるも、母の影響で女の子趣味に育つ。目下お受験準備中。

しずかちゃん

shizukaロドリゲス憧れの女性。長い黒髪と潤んだ瞳が印象的。出演映画のヒットでトップ女優に躍り出る。

潤子ちゃん

junkoバーバラの縁故でラブカロリー社に入社。元上司シェフチェンコに一途な思いを寄せ、彼の子を妊娠。

シェフチェンコ

shevchenko元経営戦略室部長。ロドリゲスの退任後、跡を継ぎ社長に就任。ロドリゲスの闇の姿を知る数少ない人物。

登場人物相関図はこちら


前回までのあらすじ

サラの両親に何かを切り出そうとしているロドリゲス。彼はゴンザレス(仮)の出生の秘密について感づいてしまったのか?そして、崖っぷちに立たされた妻サラは!?

ロドリゲス:

お聞きしたいことがあるんです。

Rodriguez:

There’s something I would like to ask you.

ロレンツォ:

何かな?

Lorenzo:

What’s that?

ロドリゲス:

おふたりはもしかして日本人…なんてことはないですよね?

Rodriguez:

There’s no chance you two could be Japanese, is there?”

ロレンツォ:

なに、日本人?あの“モルガンお雪”の祖国かい?

Lorenzo:

What? Japanese? You mean “Morgan Oyuki’s” homeland?

マリア:

あなた、その例えは何がなんでも古すぎますよ。日本といえば、やっぱ

り“健康サンダル”でしょ。土踏まずのところにぶつぶつが気持ちよく

あたるあれよ

Maria:

Darling, your example is ancient. When it comes to Japan,

one immediately thinks of “healthy sandals”, right?

You know, the ones that make you feel so good,

with the bumpy buttons massaging the arches of your feet.

ロレンツォ:

いやいや、日本といえば、やはり秋葉原。あそこにはとんでもない電気

製品が売っているそうだな。なんでも、ケーブルテレビがただで見られ

るという…オホンッ…ところで、わしらは代々、フィレンツェに住んで

きた生粋のイタリア人だが、それがどうしたというんだ?

Lorenzo:

No, no. When it comes to Japan, it has to be Akihabara.

I heard they sell an unbelievably awesome electronic product,

I mean the one you can watch cable TV programs for free….

(clearing his throat) By the way, we’re Italian to the core,

and our ancestors were living in Firenze for generations.

So, what’s the problem with that?

ロドリゲス:

実を言いますと、ゴンザレスに日本人の血が流れているかもしれないん

です

Rodriguez:

I confess that Gonzalez might have Japanese lineage.

ロレンツォ:

な、なに!?そんなはずがあるか、バカモノっ!!

Lorenzo:

Wh, what? It can’t ever be possible, you idiot!!

homeland: 母国、祖国

when it come to A: Aの話となると(決まり表現です)

(例) I’m not too good when it comes to paperwork.

(事務仕事となると、私はどうも苦手です)

ancient: ものすごく古い

※今日のトリビア

本来の意味は、「古来の・太古の」ですが、何かがとてつもなく

古いというのをユーモラスに表わす時に使う単語です。

immediately: すぐに

bumpy: でこぼこの、ぼこぼこの

arches of one’s feet: 土踏まず

unbelievably: 信じられないほど

awesome: すごい(口語)

electronic products: 電気製品

clear one’s throat:(ゴホンと)咳払いをする

to the core: 根っからの

* coreは「核心・中心」の意。

ancestors: 祖先

for generations: 代々、数代に渡って

* この意味の場合、必ず複数形にします。

confess: (隠しておいたことなどを)告白する

(例) He confessed that he didn’t really know how to work the computer.

(彼は、実はコンピューターの使い方をあまりよく知らないと告白した)

lineage: 血統、家系

idiot: ばか(口語)

モルガンお雪:1904年1月20日、米国の大富豪モルガンと結婚した祇園の芸妓。

アメリカに渡った後、すぐに夫と渡欧。数奇な運命をたどった。

次回予告

な、なぜに日本人!?とにかく、ロドリゲスがゴンザレスの出生について明らかな疑いを持っていることが判明。サラはこの急場をどうしのぐのか!?次回、乞うご期待!

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 ジュミック今井(翻訳)

都内で英会話スクールを運営するかたわら、メルマガ『英語がぺらぺらになりたい!』を発行、英単語やフレーズを絵として覚える「イメトレ暗記」が好評を博している。アルファベットと音のルールを1冊にまとめた『フォニックス<発音>トレーニングBOOK』ほか、語学書も多数執筆。