第24話『ゴンザレスは他人の子!?』の巻

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ロドリゲス

rodriguez健康産業ラブカロリー株式会社の元オーナー。逮捕され拘置所生活を送る。サラの夫でゴンザレスの父。

サラ

saraロドリゲスの妻でゴンザレスの母。夫の浮気を常に心配しているが夫婦仲はよい。極度のダイエットオタク。

ゴンザレス

gonzalezロドリゲスとサラの息子。父にたくましく育てられるも、母の影響で女の子趣味に育つ。目下お受験準備中。

しずかちゃん

shizukaロドリゲス憧れの女性。長い黒髪と潤んだ瞳が印象的。出演映画のヒットでトップ女優に躍り出る。

潤子ちゃん

junkoバーバラの縁故でラブカロリー社に入社。元上司シェフチェンコに一途な思いを寄せ、彼の子を妊娠。

シェフチェンコ

shevchenko元経営戦略室部長。ロドリゲスの退任後、跡を継ぎ社長に就任。ロドリゲスの闇の姿を知る数少ない人物。

登場人物相関図はこちら


前回までのあらすじ

ロドリゲスとの不仲の原因が自分にあるとカウンセラーに告げられ、当惑する妻・サラ。次の日、彼女は弁護士の友人ベロニカに連絡をとる。一体、何を考えているのか!?

(カフェにて サラの席にサラの友達・ベロニカがやってくる)

At a cafe. Veronica, a friend of Sarah’s, has approached her table.

ベロニカ:

一体どうしたのよ?急に話がしたいって。エスプレッソのラバッツァをお

ねがい。ねえ、何かあったの?

Veronica:

What’s the matter with you?

What do you mean you need to talk to me urgently?

Espresso Lavazza, please. Hey, tell me what happened.

サラ:

ごめんなさいね。急に呼び出したりして。実はね、夫のことで…

Sarah:

Sorry to call you up to come over at such short notice.

In fact, it’s about my husband….

ベロニカ:

なに?ロドがまた浮気したの?あの人もホントこりない人ね。あそこまで

きたら、もう病気だわね。で、あなたもついに堪忍袋の尾が切れたってわ

けね。慰謝料請求なら私にまかせなさい。がっぽりとってあげるから

Veronica:

What? He cheated on you again? He never learns his lesson.

To go that far is too much. So, finally you’ve lost patience

with him. Leave it to me about claiming the compensation money.

I’ll make sure you make a killing.

サラ:

もし向こうに非がないってことになったら?

Sarah:

What if there was nothing wrong on his side?

ベロニカ:

非がないって、浮気してたらまず大丈夫よ。でも浮気っていっても、ちゃ

んとあっちの関係、肉体関係がないと損害は認定されないのよ。

この前、それで参っちゃってさ。七十のおばあさんが八十の旦那の浮気で

慰謝料とってくれって言ってきたんだけど、結局だめだったわ。茶飲み友

達じゃね~。

そうそう、事実認定を有利にするためにも、証拠はしっかりおさえとかな

きゃね。探偵紹介してあげるわよ

Veronica:

Even if you say he’s not wrong, he cheated on you,

so no problem at all.

But in terms of flirtation, the relationship,

I mean if there was no physical relationship,

the damage can’t be proven.

This sort of stuff killed me the other day.

An old lady of 70 claimed compensation for her 80-year-old

husband’s flirtation, but we lost after all.

Just having an idle talk over tea, you know.

Well, we really need to seize evidence to favor finding of the

facts. I can introduce a detective to you if you want.

サラ:

ううん、大丈夫よ。探偵ならもういるの。…実をいうとね、私のほうに非

あるの。私が悪いの。…このお腹の子、もしかするとロドの子じゃないか

もしれないの――

Sarah:

No, thanks. I know one. To tell the truth, it was my fault.

I am doing wrong. It could be that the baby I’ve been carrying

might not be Rod’s child.

approach: ~に近づく

What’s the matter with you? と What’s the matter?

※今日のトリビア

どちらも「どうしたの?」という意味ですが、What’s the matter with you? は、

普段の様子と違う相手に対し事の重大さを問う表現。とてもシリアスな響き。これ

とは反対に What’s the matter? は、単にその時の具合を確かめる際に用います。

urgently: 緊急の、さしせまった

call someone up: 人を呼ぶ(召集する)

at short notice: すぐさま、急に

learn one’s lesson: 失敗から学ぶ、懲りる

(例) I’ll never mix my drinks again – I’ve really learnt my lesson.

(二度とちゃんぽんはしないぞ ― 本当に懲りたよ)

go that far: 「そんなに遠くまで(行く)」が原義。ここから比ゆ的に

⇒ 行動や発言が「行き過ぎる、やり過ぎる」。

too much: ひどすぎる、過度の

lose patience with person: 堪忍袋の緒が切れる (直訳すると「忍耐を失う」)

leave it to person: ~に任せる

claim: 請求する

compensation money: 慰謝料

make a killing: がっぽりもうける、大金をつかむ (口語)

what if: もし~だったらどうなるだろう (仮定法)

(例) What if we get burgled while we’re on holiday?

(旅行中に泥棒に入られたらどうしよう)

in terms of: ~について、~に関して

physical: 肉体の

damage: 損害

prove: 証明する

idle talk: たわいのない話

* idleは「たわいのない・用のない」の意。

seize: つかむ、握る

evidence: 証拠

favor: ~に有利に働く

finding of the fact: 事実認定

detective: 探偵

one’s fault: 過失の責任、罪

carry: 妊娠している (口語)

次回予告

お腹の子がロドリゲスの子ではないかもしれないと暴露する妻・サラ。女とはかくも恐ろしい生き物か!?ベロニカに入れ知恵されたサラが動きだす、次回に乞うご期待!

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 ジュミック今井(翻訳)

都内で英会話スクールを運営するかたわら、メルマガ『英語がぺらぺらになりたい!』を発行、英単語やフレーズを絵として覚える「イメトレ暗記」が好評を博している。アルファベットと音のルールを1冊にまとめた『フォニックス<発音>トレーニングBOOK』ほか、語学書も多数執筆。