映画『ソウ』からの出題
ホラー/サスペンス/ミステリー2004年/アメリカジェームズ・ワン(James Wan)ケイリー・エルウィズ(Cary Elwes)、リー・ワネル(Leigh Whannell)、ダニー・グローヴァー(Danny Glover)、モニカ・ポッター(Monica Potter) ほか
目を覚ましたゴードンとアダムは、広いバスルームにいた。互いが、向かいの壁に足首をクサリでつながれて。部屋の中央には拳銃自殺した死体。2人に用意されていたのは、一発の銃弾やレコーダー、2本のタバコ、着信専用携帯などの小道具。そして「6時間以内に相手を殺すか、2人とも死ぬか」とのメッセージを受けとる…。一方、タップ刑事は、残忍な死のゲームを仕掛ける連続殺人犯を追っていたのだが…。ソリッド・シチュエーション・スリラー。
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Saw
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単語 発音 意味 so ソウ だから saw ソー (1) ノコギリ
(2) 見た◆邦題『ソウ』はウソの発音
日本語版の予告編では、最後に「SAW ソウ」というタイトルが現れ、尻上がりの「So?」=「で?(どうする?)」という台詞が流れます。「SAW」の題字からホントの意味を隠す(ネタバレを防ぐ)ため、「ソウ」というウソの発音を邦題にしたのかもしれません!◆英題『SAW』の第1の意味
まず、「saw」は密室に用意された小道具のひとつである「ノコギリ」の意味。「チェーンソー(chain saw)」などの「ソー」がソウです。◆英題『SAW』の第2の意味
「see」の過去形「saw」のこと、つまり「見た」です。ワン監督は、この「見た」がホントのタイトルの意味だと言っています。さて誰が何を見たのか?未見の方は、ご覧になってくださいね。◆英題『SAW』の第3の意味
連続殺人犯は「ジグソウ(jigsaw)」と名乗り、「ジグソーパズル(jigsaw puzzle)」のような難題を、被害者に仕掛けます。また、「jigsaw」の本来の意味は「糸ノコ」。たしかに、パズルピースとなる小道具のノコギリは、糸ノコでした。このように、邦題『ソウ』にこめられた意図もナゾですが、英題『SAW』が持つ3つの意味も暗示的。衝撃のラストへとみちびく、 “意図のこもった=糸ノコ持った”コワ~イ映画タイトルでした!
- 「saw」を日常でつかってみよう!
- おや、ノコギリで曲を演奏している人が…。
A:I just saw a man playing a strange instrument on the street.
B:Yeah, I saw him, too. It’s called a “musical saw”.A:さっき通りで、ヘンな楽器を演奏してる人がいた(を見た)わ。
B:うん、僕も見たよ。あれは「ミュージックソー」っていうんだ。
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ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
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