洋楽『エイント・ノー・アザー・マン』からの出題
ポップス/ダンス/ヴィンテージ・モダン2006年アメリカChristina Aguilera, Charles Roane, Chris E. Martin, Harold Beatty, Kara DioGuardiクリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)
3rdアルバム『バック・トゥ・ベーシックス(Back to Basics)』からの1stシングル。共作者であるクリスティーナ自身が夫ジョーダン・ブラットマン氏のことを歌ったナンバー。全米チャート最高第6位、全英チャート最高第2位、第49回グラミー賞では、最優秀女性ポップ・ヴォーカル部門(アルバムでも1部門、計2部門)にノミネート。
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Ain’t No Other Man
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サビの1行目はこうです。
Ain’t no other man can stand up next to you
他のどの男も、あなたの横に立てないわ(=誰も、あなたにはかなわない)
ふつうの言い方では、「ain’t」をつけずに、
No other man can stand up next to you
となります。「ain’t」は正式な英文法からはずれたアウトローな表現で、方言やティーンの言葉遣いなどに出てきます。そのアウトローぶりを見ていきましょう。
アウトローぶり(1)
「ain’t」は「am not の短縮形」として登場した単語ですが、その後、下記の短縮形もかねるようになり、縄張りを広げています。
ain’t = isn’t, aren’t, wasn’t, weren’t, don’t, doesn’t, didn’t, hasn’t, haven’t などアウトローぶり(2)
「ain’t」の中に「not」が入っているので、本来「ain’t no…」は、二重否定(~ないことはない=~である)のはず。でも、実際は、「絶対~ない」と一重否定を強調したいだけ。アウトローぶり(3)
文頭に「ain’t」がきたら、主語の省略か、倒置です。ネイティブは、理屈でなく感覚で使いこなしています。英語学習者はマネする必要はありませんが、聞いて分かるようにしておきましょう。
- 「Ain’t ~」を日常でつかってみよう!
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A:Are you telling the truth?
B:Yep. I ain’t got nothin’ to hide. (= I have nothing to hide.)A:ホントのこと言ってる?
B:うん。なんも隠しとらんて。
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ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
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