映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』からの出題

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“エンド”なのに、「最後」じゃないの?!

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』からの出題

j_jyanruアドベンチャー/アクション/ディズニーj_seisaku2007年/アメリカj_kantokuゴア・ヴァービンスキー(Gore Verbinski)j_syutsuenジョニー・デップ(Johnny Depp)、オーランド・ブルーム(Orlando Bloom)、ジェフリー・ラッシュ(Geoffrey Rush)、キーラ・ナイトレイ(Keira Knightley)、ジョナサン・プライス(Jonathan Pryce)、ビル・ナイ(Bill Nighy)、チョウ・ユンファ(Yun-Fat Chow)、キース・リチャーズ(Keith Richards) ほか
j_arasuji東インド会社のベケット卿は、深海の悪霊と恐れられていたフライング・ダッチマン号とその船長デイヴィ・ジョーンズを操り、次々と海賊を捕らえては処刑し、世界の制海権を握ろうとしていた。対抗する海賊たちは、伝説の海賊9人を召集して決起しようとする。そのひとりジャック・スパロウは、海の怪物に飲みこまれ生死不明。そのため、主人公たちは彼の救出に向かったのだが…。ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」にもとづいた、大ヒット映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ第3作目。
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みなさん、今年もお世話になりました!年末に見るには、やっぱこの1本!『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』 の英語タイトルを見てみましょう。

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な、なにーーー!? Pirates of the Caribbean: ** World** End だとーーーー!!?
ワールド・エンドって「世も末じゃ~」っていってるのかな?でも「** World** End」って、なんかゴチャゴチャしてるぞ。今年も最後の最後まで、英語タイトルは謎だらけ…。う~ん…。

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~年賀状 書き終えぬまま 暮れはてて ~映画に逃避す 兄ちゃんかな…

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あ、タイトル英語イストの福光つぁん!さっき投函してたのは、最後に書いた1通だから大丈夫ッス!ところで、「** World** End」=「世界の終末」ですよね?
お~、ツタ哉くんから今年のファイナルアンサー! ………………………………ざぁ~ねぇ~ん~~~! 「エンド」=「最後」とは限らんで!時空をまたいで考えてみぃや!

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Pirates of the Caribbean: At World’s End
カリブの海賊:世界の果てにて

3部作の最終話であり、海賊の世界が終わろうとしている時代設定ですが、ここでの「end」は、時間的な意味ではなく、空間的な意味になります。

[Pirates] [of the Caribbean] [At] [World's] [End]

海賊たち

カリブ海の

~で

世界の


《カリブの海賊》

“世界の果て”にて

溺死した船乗りが囚われているという“デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー”は、
「World’s End」にあり、ここが映画のメイン舞台となります。

このように具体的な場所を指していなくても、
「world’s end」といえば比ゆ的に「世界の果て」となり、
聖書由来の表現「the ends of the earth」も同じ意味です。

一方、「the end of an era(ひとつの時代の終わり)」のように、
時間的に「the end of the world(この世の終わり)」ともいえます。

どちらも、「end」自体は“点”(時点・地点)であり、
「at」を付けて使うことができるので、意味は文脈で判断しましょう。

「時間的な end」と「空間的な end」を日常でつかってみよう!
年末になると耳にする歌といえば?

A:Are you going to sing “Daiku” at the end of the year?
B:No. I haven’t sung it since childhood.
  But I still have the German lyrics at my tongue’s end.

A:あなたは年末に“第九”を歌うの?
B:いいえ。子供のころ以来、歌ってないわね。
  でも、ドイツ語の歌詞はいまだに口をついて出るわよ。

「have ○ at my tongue’s end」の直訳は「私の舌先に○がある」で、
  ちゃんと覚えていて、いつでも言える状態のことを指します。

ふくみっつぁんのプロフィール

本名・福光潤(ふくみつじゅん)。
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!

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