神父さん、真っ青 (キャノン)

liberty

神父さん、真っ青 (キャノン)

スクリーンショット 2015-10-06 18.35.38

【神父さん、真っ青 (キャノン)】

追悼の辞のスピーチが、
しどろもどろになってしまった理由は?・・・

■課題文■

カッコ内の部分を聴きとって書き出してみましょう。

(02″~)

Man: Never again.

Today we remember George…
…of father of one.

(Q1)…uh…a devoted…uh…husband…to…no?

Uh well he*…he was definitely a man, though.

(Q2) pray.

[注] * uh well he 慌てていて言葉になっていない感じです。
@well’ee と、ひとかたまり。he は [h] が弱くなっている。

 

<<語句と表現>>

●語句の意味が複数ある場合は主にこのCMで該当する意味を記します。
●リスニング課題の部分に含まれる語句は省いています。

☆ eulogy 追悼の辞

☆ Never again.  2度と繰り返すものか。

☆ We remember George. この時のrememberのニュアンスは「しのぶ」という感じ。We remember 誰それ、というのは追悼で使われる決まり文句。

☆ devoted  献身的な a devoted husband to のあとに来るのは通常奥さんの名前

☆ definitely  間違いなく、疑いなく

 


◆解答と省エネ発音のポイント


●カジュアル度の高さは♪から♪♪♪で表わします。

♪:フォーマルな会話で使っても問題ない。
♪♪:カジュアルな会話向け。
♪♪♪:カジュアル度高し。

●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで記しますが、これはあくまで参考です。

●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったやつ)、を @ で表記します。

●曖昧母音以外の母音が非常に弱い、曖昧な音になったものも、@で表記することがあります。

Q1♪♪♪ Excu(se)… ⇒  scue(se)

[発言の状況] 「子供が一人」と言ってしまったがこれが事実と反しているらしいので謝まるために Excuse me. と言いかけてやめたもの。

Excuse の非常に強い省エネ。

出だしの母音は発音しません。

Excu… と、単語の最後までしか発音してないし、ささやきに近いんで、よけいなんだか分かりにくいかも知れません。

Excuse me. と、最後まで言うときも出だしがこういう音になります。

しかも、Excuse の最後の音節の s の音が[z]でなく[s]に近くなります。

有声音の[z]よりも無声音の[s]のほうが、エネルギーを使わずに発音できるから。

なので、Excuse me. が scuse me. みたいな音になります。

この強い省エネの Excuse me. にはカジュアルなスペリングもあって、’scuse me. と書きます。

 

Q2  I think we should all ⇒ @think wishdall

☆♪♪  I think ⇒ @think

非常に早口の I think。

I think を文頭に、いわば前置きのように早口でちょろっとつけることがあります。

I が、単母音に近く短めになっています。

☆♪♪♪  we should all ⇒ wishdall

we は母音が弱く短め。

should は、母音が消えかかって shd should と all がリエゾンしています。

 

◆全文と訳文(意訳)◆

<全文>

(02″~)

Man: Never again.

Today we remember George…
…of father of one.

(Q1Excu…)…uh…a devoted…uh…husband…to…no?

Uh well he…he was definitely a man, though.

(Q2I think we should all) pray.

 

<訳文(意訳)>

(02″~)

Man: 2度と繰り返さんぞ。

本日、私達はジョージのことをしのんで思い出します。
…一人の子供の父親でした。(of father of one の
最初の of は文法的にはおかしい。 パニクってるのでしどろもどろ。)

(しつれ…)…ええっと、献身的な、そのお…夫であり…違うって?

えっまあ、彼、彼は疑いもなくオトコでしたよ、ええ。

皆さん、ともに祈りましょうか。

matsuo
松尾 光治
大手英会話学校のニューヨーク校駐在員として1989年に渡米。その後、カリフォルニア、シリコンバレーのハイテク企業で9年ほど勤めたのち独立、現在はニューヨークで通訳・翻訳業。
日本人が苦手とするカジュアル英会話を翻訳家の松尾光治氏が伝授!
テレビCMで英語の省エネ「タメグチ」発音攻略!』毎週好評配信中!
ご登録はコチラから!