華麗なるギャツビー予告編

華麗なるギャツビー予告編

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【華麗なるギャツビー予告編】
今回はスペシャル企画として、アメリカでは既に公開しているディカプリオ主演作品『華麗なるギャツビー』の予告編を解説します。
予告編ですが、そのクオリティの高さは必見です。

【赤い文字の部分に注意して聞き取りましょう】
Tom: Mr. Gatsby, I’d like to know…
Exactly who are you, anyhow?
Tom: Can’t you see who this guy is?
With his house, his parties, his fancy clothes.
Tom: We were born (※1)different from you,
(※2)It’s in our blood.
Tom: Nothing that you do, or dream up, can ever change that.
Gatsby: Ahhh, (※3)shut up!
Caption: THIS SUMMER
Nick: Gatsby. He had a grand vision for his life since he was a boy.
Gatsby: (※4)I’m going to fix things just the way they were before.
Just you and me.
Nick: No amount of fire could challenge the fairy tale he had stored up in his heart.
Daisy: (※5)Was all this made entirely (※6)from your own imagination?
Nick: But I had the uneasy feeling that he was guarding secrets.
Daisy: I wish I’d done everything on earth with you.
I don’t wanna go home.
Gatsby: Then don’t.
Caption: FROM BAZ LUHRMANN
DIRECTOR OF ROMEO + JULIET, MOULIN ROUGE
Nick: It had gone beyond her.
It had gone beyond everything.
Tom: (※7)Something ought to be done about a fellow like that.
Gatsby: My life, my life has got to be like this,
It’s got to keep going up.
Caption: THE GREAT GATSBY
MAY 10
SEE IT IN REAL 3D

 

【発音部分の説明】
●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで記しますが、あくまで参考です。
●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったもの)や曖昧母音以外の母音で非常に弱くなった母音を @ で表記します。
●カジュアル度の高さは♪から♪♪♪で表わします。
♪:フォーマルな会話で使っても問題ない
♪♪:カジュアルな会話向け
♪♪♪:カジュアル度高し

(※1)different from ⇒ diffr@n’ fr@m
♪ different ⇒ diffr@n’
母音が全体に弱くなってます。語尾の破裂音 T は、ほぼ落ちてます。

♪ from ⇒ fr@m
toTa の2場面の T は、前後を母音にはさまれて「軽く弾くD」の音。「ダ」と「ラ」の中間。舌先の位置は、もっとずっと上。そして、最後の -ly が短く、軽くなってます。かなり粗雑な発音です。
母音がかなり弱くなってます。from の省エネは from → fr@m → fr’m と強くなっていきます。
この3つのどれか一つにピッタリはまる、というのでなく個人のクセや状況によって、from から fr’m にいたるまでのどこかの音になります。まあ、fromとキチンと発音することは少ないですね。

(※2)♪ It’s in ⇒ (i)tsin
It の母音が弱くなり、2語が連結。

(※3)♪♪♪ shut up ⇒ shudu’
日本のマンガで「シャラップ!」と書きますが、うまく表記してるかも。shut の T は、「軽く弾くD」の音。「ラ」と「タ」の中間。舌先は上歯茎の位置です。up の語尾の破裂音 P は、ほぼ落ちてます。

(※4)♪♪♪ I’m going to ⇒ @mg’nna
going to が「ガナ」(gonna)となる音の、かなり強い省エネ。gonna の go の母音は落ち、g の音もごくごく弱くなってます。このレベルになると「ガナ」と、カタカナで表記できない音ですね。

(※5)♪♪♪ Was all this ⇒ W@zall this
単純な出だしですが、つなげて発音されると結構聞き逃すかも知れません。文頭をいかにとらえるかが、文の残りを把握するカギ。英語では文頭に重要な情報が詰まっているからです。だのに、文頭って聞き取りにくいんですね~。何もないところから音を出すんで、つい省エネが強くなるし。
こちらにいろいろな文頭の省エネの音声を用意してあります(リスニング1リスニング2。どのくらい聞きとれるか試してみてください

(※6)♪♪ from your own ⇒ fr@myerown
from, your, own の3語とも母音や2重母音がやや曖昧になり、かつ3語続けて発音されています。

(※7)Something ought to be done about a fellow like that. ⇒ s’mthn’ oudda be done about a fellow like tha’.
☆♪♪♪ Something ⇒ s’mthn’
もう母音が残ってませんが、something がここまで省エネされると、もう崩れてる発音と言えます。

☆♪♪ ought to be ⇒ oudda be
oughtto の2語間で、T は一度のみ発音。「軽く弾く D 」いなってます。カジュアルなスペリングでは、oughta と書きます。

☆♪ that ⇒ tha’
語尾の破裂音 T が落ちてます。

【語句と表現】

☆anyhow とにかく、何としても
☆fancy 派手な、高級な、気まぐれな
☆uneasy 不安な、神経をとがらせるような
☆grand 壮大な
☆fairy tale おとぎ話
☆has got to be ~でなければならない。(has to be と同じ)

 

【動画部分の翻訳(意訳)】

Tom: ギャツビー君、僕は知りたいんだが・・・
そもそも君って、いったい全体何者なのかね?
Tom: この男の正体が分からないのか?
あんな(スゴイ)家やパーティ、派手な服を着てさ。
Tom: 僕達は君とは生まれが違う。
血の中に(高貴さ、リッチさ等々が)流れてるのさ。
Tom: 君がどんなことをしようと、何を思いつこうと、
それを変えることはできんよ。
Gatsby: うわーっ、黙れ!
Caption: この夏。
Nick: ギャツビーね。彼は少年の時から自分の人生に壮大なビジョンを持っていたんだ。
Gatsby: 昔のとおりに、物事を正すのさ。君と僕だけだ。
Nick: 彼が胸の中にためこんだ、おとぎ話はどんな攻撃だって、ものともしないんだ。
Daisy: この全てがあなた自身の想像だけから作り出されたの?
Nick: でも、彼が何か秘密を守って隠しているという不安な感じがした
Daisy: この地上で全てのことをあなたとしていたのならよかったのに。
家に帰りたくないわ。
Gatsby: じゃあ、帰らないで。
Caption: バズ・ラーマンによる作品。
ロミオ+ジュリエット、ムーラン・ルージュの監督
Nick: 彼女には手におえないところまで行ってしまった。
どうしようもないところまで行ってしまった。
Tom: ああいう奴は、どうかせんとな。
Gatsby: 僕の人生、僕の人生は、こんな風じゃなきゃいけない。
上昇し続けていかなければならないんだ。
Caption: 華麗なるギャツビー
5月10日。
本物の3Dで観てください。

【余談】

原作である『The Great Gatsby』は今回でなんと5回目の映画化。

この映画を機に、ニューヨークでは1920年代をテーマにしたファッションをリバイバルしようという動きも。
(プラダあたりが流行るかもしれませんね)
その時代は「狂騒の20年代、ジャズエイジ」と呼ばれ享楽的な都市文化がアメリカで発達した頃でした。

今回のスペシャル企画いかがでした?よければまた、こちら(アメリカ)で話題となった作品をご紹介してみますね。
⇒面白かった!また見たい!
⇒いつものCMがいい!
⇒たまになら面白い

matsuo

Koji Matsuo
松尾 光治
大手英会話学校のニューヨーク校駐在員として1989年に渡米。その後、カリフォルニア、シリコンバレーのハイテク企業で9年ほど勤めたのち独立、現在はニューヨークで通訳・翻訳業。
日本人が苦手とするカジュアル英会話を翻訳家の松尾光治氏が伝授!
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