映画『あるスキャンダルの覚え書き』からの出題
サスペンス2006年/イギリスリチャード・エアー(Richard Eyre)ジュディ・デンチ(Judi Dench)、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)、ビル・ナイ(Bill Nighy)、アンドリュー・シンプソン(Andrew Simpson) ほか
ロンドン郊外の中学校で歴史を教えるバーバラは、その厳しすぎる態度が生徒や同僚を遠ざけていた。そんな折、美貌の持ち主である美術の教師シーバが赴任してくる。バーバラは、秘かにシーバを観察しては日記に記すようになるが、ひょんなことからシーバとの間に友情がめばえる。ところがある日、バーバラは、シーバと教え子の情事を目撃する…。アカデミー賞4部門ノミネート
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Notes on a Scandal
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2003年の原作小説が邦訳されたとき、
『あるスキャンダルについての覚え書き』
と、直訳型の邦題が付けられました。
そして映画公開後の現在は、
映画邦題と同じ題名に改訂されています。『あるスキャンダルの覚え書き』
英語の原題は、本も映画も同じです。
『Notes on a Scandal』
「on~」
=「~に関する」⇒「~についての」⇒「~の」
「about~」日本語の曖昧な“の”のおかげで、意味を変えずに、
17文字から13文字へと邦題字数がカットされたワケです。そこで、このタイトルで覚えておくべきポイントは、コレ。
☆日本語の「の」は必ずしも「of」とは限らない。
では、例を挙げてみましょう。
英文法(について)の本 ⇒ a book on English grammar 太陽(から)の光 ⇒ light from the sun 2人(の間)の関係 ⇒ a relationship between the two 今日(付け)の宿題 ⇒ homework for today その問題(へ)の解答 ⇒ the answer to the problem もし「of」を使っても、英語ネイティブの相手によっては、
なんとか意味を把握してくれるかもしれませんが、不自然です。なので、英語はフレーズ単位で覚えるようにするとよいでしょう。
ちなみに、冊子状の「ノート」は「notebook」と言い、
「メモ書き」の「note」と区別されます。
- 「on~」=「~の」を日常でつかってみよう!
- 市役所の案内デスクにて。
A:Where can I get information on Child Allowance?
B:That’ll be window 8.A:どこで児童手当の情報が得られますか?
B:8番窓口になります。
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ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
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