映画『10日間で男を上手にフル方法』からの出題

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マニュアル本タイトルの枕詞といえば!?

映画『10日間で男を上手にフル方法』からの出題

j_jyanruロマンティック・コメディj_seisaku2003年/アメリカj_kantokuドナルド・ペトリ(Donald Petrie)j_syutsuenケイト・ハドソン(Kate Hudson)、マシュー・マコノヒー(Matthew McConaughey)、キャスリン・ハーン(Kathryn Hahn)、アダム・ゴールドバーグ(Adam Goldberg)、アニー・パリッセ(Annie Parisse) ほか
j_arasuji新人雑誌ライターのアンディ・アンダーソンは、編集長からノリの軽いコラムをまかされる。テーマに悩んでいたところ、友人の失敗談から、「10日間で男にフラれる方法」というアイデアがわいた。一方、広告会社勤務の独り者ベン・バリーは、上司との約束で、10日以内に恋人ができれば、大きな仕事を任せてもらえることに。そんなアンディとベンは、あるパーティで出会い、デートの約束をする。お互いの本心を胸の内に秘めたまま、付き合いはじめた2人だが…。
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それではさっそく『10日間で男を上手にフル方法』の英語タイトルを見てみましょう。

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な、なにーーー!? *o* *o Lose a Guy in 10 Days だとーーーー!!?
「方法」って、「メソッド」とかいうんじゃなかったっけ?「*o* *o」ってことは、「どうやって男をフルの?」って聞いてるのかなぁ?う~ん…。

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~合コンの 必勝マニュアル 読んだけど ~10秒でフラれた ツタ哉くんかな…

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あ、なんで今日だけ名指しなんスか!だって、福光つぁんにもらったマニュアル、ぜんぶ英語だったから読めてないッス!ところで、なんで『~方法』の英語タイトルがギモン文なんですか?
まぁまぁ、ツタ哉くん、落ち着け、振り付け、おみおつけ。「*o* *o」は、マニュアル本タイトルの枕詞やで!

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How to Lose a Guy in 10 Days

「~する方法」には、いろんな言い方があります。

way (ウェイ) of ~ing ⇒ やり方
method (メソッド) of ~ing ⇒ 体系だった方法
manner (マナー) of ~ing ⇒ 流儀

という順で、大げさな言い方になっていきますが、
次の表現が、もっとも大衆ウケする“方法”でしょう。

how to (ハウトゥ) ~ ⇒ 実用的な手引き
“How to Solve a Rubik’s Cube”
⇒ 『ルービックキューブ解法マニュアル』

このフレーズで始まるタイトルのマニュアル本・記事は、
英語でも「a how-to(ハウツーもの)」と呼ばれています。

この映画の原作は、2人のOLが、実体験にもとづいて
男に嫌われる言動をリストアップした逆恋愛マニュアル。

よくある『How to Lose Weight(体重の落とし方→減量法)』
といったハウツーものの題名をもじっているため、
「lose a guy(男にフラれる)」という表現を使っています。

この原書は全米ベストセラーとなりましたが、
なぜ「how to」だと、実用的で大衆ウケしやすいのでしょうか?

ズバリ、読者の「どうやるの?」というギモンが、
ダイレクトに表されたフレーズだからでしょう。

Tell me how I should solve a Rubik’s Cube.

いかにルービックキューブを解くべきなのか、教えて。

少々カタい響きのこの文をソフトにするため、
「how I should~」のかわりに「how to~」がよく使われます。

Tell me how to solve a Rubik’s Cube.

どうやってルービックキューブを解くのか、教えて。
= ルービックキューブの解き方を、教えて)

「how」は、いわゆる“5W1H(疑問詞)”の“1H”ですが、
他の“5W”すなわち「what」や「when」などにも使えますよ。
どの場合も、「to~」は「~すべき」と解釈できます。

Tell me where to buy a Rubik’s Cube.

どこでルービックキューブを買うべきか、教えて。

ちなみに、ツタ哉君が10秒でフラれた原因は、いきなり、
上記例文のようなルービックトークで迫ったからだとか…。

Ouch!(痛っ!)

「how to」を日常でつかってみよう!
折り紙がテーブルの上にあります。

A:Tell me how to fold a crane.
B:Sure. First, fold the sheet in half like this.

A:鶴の折り方を教えて。
B:いいよ。まず、こんなふうに紙を半分に折って。

ふくみっつぁんのプロフィール

本名・福光潤(ふくみつじゅん)。
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!

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