映画『トレインスポッティング』からの出題
ドラマ/犯罪/青春1996年/イギリスダニー・ボイル(Danny Boyle)ユアン・マクレガー(Ewan McGregor)、ユエン・ブレムナー(Ewen Bremner)、ジョニー・リー・ミラー(Jonny Lee Miller)、ロバート・カーライル(Robert Carlyle)、ケリー・マクドナルド(Kelly Macdonald)、 ほか
スコットランドの若者マーク・レントンは、ヘロイン中毒で、仲間たちと楽しくデタラメな毎日を送っていた。ロンドンで就職先が見つかるものの、仲間たちのせいでクビになる。そんなレントンのもとに、ドラッグの売人から大きな仕事を持ちかけられるが…。アカデミー賞1部門ノミネート、英国アカデミー賞1部門受賞
<iframe width="420" height="315" src="//www.youtube.com/embed/R2GKVtWsXKY?rel=0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
-
オモテの意味:鉄道マニアの趣味活動
ウラの意味:麻薬中毒者の麻薬常習-
あっ!袖にインクのしみがついちゃった!
という場合の「しみ」が、「spot(スポット)」の基本的な意味。「しみ」から派生して「見つける、見分ける、探しだす」という意味に変化した「spot」が、『Trainspotting』に含まれています。
train + spotter ⇒ 電車を見つける人=鉄道マニア
鉄道ファンのことを英語で「railfan(レールファン)」といいますが、
特にイギリスでは、「trainspotter」という呼び方もあります。お目当ての列車を見つけ(spot)ようと線路の脇で待ち構える姿から、
「鉄道ファン」の一歩すすんだ「鉄道マニア」といったとこでしょうか。train + spotting ⇒ 電車を見つけること=鉄道マニアの趣味活動
辞書によっては、「trainspotting」=「ナンバープレート収集」などと、
一部の行為しか紹介していませんが、実際は、
車両研究から鉄道撮影まで、幅ひろい趣味活動を指すようです。と、「trainspotting」の本来の意味を紹介しても、
映画には、いわゆる鉄ちゃんが登場するわけでもなく、
タイトルの意味がイマイチつかめない方も多いでしょう。実は、原作者によれば「麻薬常習」を暗示したタイトルとのこと。
型にはまった人生から逃れるように麻薬にはしる若者を、
身近な鉄道マニアになぞらえた、隠喩(メタファー)タイプのタイトルです。
- 「spot」を日常でつかってみよう!
-
A:How come you’re so excited?
B:I just spotted a 100-yen vintage guitar at Yahoo! Auctions.A:なんでそんなに興奮してるの?
B:Yahoo!オークションで、100円のヴィンテージギターを見つけたところなんだ。
-
ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
メルマガ『日刊タイトル英語』ご登録はこちらから。