映画『マイ・フェア・レディ』からの出題
ミュージカル1964年/アメリカジョージ・キューカー(George Cukor)オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)、レックス・ハリソン(Rex Harrison)、スタンリー・ホロウェイ(Stanley Holloway)、グラディス・クーパー(Gladys Cooper)、ジェレミー・ブレット(Jeremy Brett) ほか
ロンドンの下町で花を売る貧しいイライザは、たまたま通りすがった音声学者ヒギンズ教授に、ひどい訛りを矯正され、上流階級の作法を仕込まれていく。素敵なレディに変身したイライザを待ち受けていた運命とは…?アカデミー賞8部門受賞
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私の(マイ)美しく魅力的な(フェア)淑女(レディ)よ!
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英語の「fair」には10個以上の意味がありますが、日本語の「フェア」から連想できるのは、次の2つではないでしょうか。
fair (1) ズルをしない(例:フェアプレー精神) (2) 市、展示会(例:ドイツビールフェア) 今回のタイトルの「fair」は、どちらの意味とも違います。
fair (3) (特に女性の容姿が)美しく魅力的な この「fair」は、格調高い言い方で使われます。
原作『Pygmalion(ピグマリオン)』が、1956年にミュージカル化されたとき、タイトルが『My Fair Lady』に変わった由来には、2つの説があります。
まず、童謡集マザーグースの超有名な『ロンドン橋おちた』が、タイトルの下敷きになったという説。
♪ London Bridge is falling down
Falling down, falling down
London Bridge is falling down
My fair ladyこの「My fair lady」は、幽閉された可憐なお姫さまとも、豪奢に着飾るばかりで橋の維持費をケチった女王さまとも言われています。
もうひとつ有力な説は、「下町育ちのレディ」を表現したという説。ロンドンの高級街「メイフェア(Mayfair)」を、生粋のロンドンっ子(コックニー)であるイライザの下町訛りで読むと、「メイフェア」→「マイフェア」(エイとアイが混同)になるのだとか。
どちらもロンドンにちなんでいるので、真偽はどうであれ、覚えておくと役に立つ英語トリビアかも?!
- 日常でよく使われる「fair (1)」をつかってみよう!
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A:Go to bed right now!
B:No! Why don’t you have to go to bed, Daddy?
A:’Cause I’m not a little boy.
B:That’s not fair.A:今すぐ寝なさい!
B:いやだ!なんでパパは(寝なくて)いいの?
A:子供じゃないから。
B:そんなのズルいよ。
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ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
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