映画『お熱いのがお好き』からの出題
コメディ/音楽/犯罪1959年/アメリカビリー・ワイルダー(Billy Wilder)マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)、ジャック・レモン(Jack Lemmon)、トニー・カーティス(Tony Curtis) ほか
1929年、禁酒法時代のシカゴ。暗黒街の殺人現場を目撃した2人のバンドマン、ジョーとジェリーは、ギャングの追っ手から逃れるために、女装して女性楽団に紛れ込む。ジョーは、歌手のシュガー(マリリン・モンロー)に熱を上げる一方、楽団を乗せた寝台車は、一路マイアミへと向かっていた。そこには、ギャング一味も同乗していたのだが…。アカデミー賞6部門ノミネート、1部門受賞。
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Some Like It Hot
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このタイトルは、日本の『せっせっせ』に似た手遊び歌
『Pease Porridge Hot』から来ています。1番♪
2番♪
Pease porridge hot / Pease porridge cold
Pease porridge in the pot / Nine days old
熱い豆粥もあれば 冷たい豆粥もある
この鍋の豆粥なら 9日前の残りものSome like it hot / Some like it cold
Some like it in the pot / Nine days old
熱いのが好きな人もいれば 冷たいのが好きな人もいる
中には9日前から鍋に残っているのが好きな人もいるここで「it」は「豆粥」のことをさしています。そして、この代名詞「it」は省略できません。
「like+もの+状態」=「ものがその状態であることを好む」
○「like it hot」=「その豆粥が熱い状態であることを好む」⇒「熱い豆粥が好き」
×「like hot」=「熱いを好む」???
こうして歌詞全体を読むと極端な話ですが、「Some like it hot」は「好みは人それぞれ」という意味になることがわかりますね。 ちなみに、映画では、「ホットジャズ(hot jazz)よりクラシックの方が好きだ」というバンドマン・ジョーの台詞があります。つまり、お熱いのがお好きじゃないパターンですね。ということは、タイトルの『Some Like It Hot』にも、「好みは人それぞれ」という意味を含んでよいのかもしれませんね。
- 「like+もの+状態」を日常でつかってみよう!
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A:How would you like your eggs?
B:I’d like them half-boiled.A:卵は、どのように調理しますか?
B:半熟にしてください。
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ふくみっつぁんのプロフィール
1971年、兵庫県生まれ。特許翻訳者。 英語講師、日本語学校の海外営業、霞ヶ関の特許翻訳専門会社勤務を経て、現職。 メルマガ『日刊タイトル英語』を発行、 ホームページ『タイトル英語』を運営。 英語のおもしろさを読者と分かちあう。英検1級。TOEIC955点。 たまにシンガーソングライター&イラストレーター。
著書『翻訳者はウソをつく!』(青春出版社)好評発売中!
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