トピック:アメリカの景気はどうなのか?

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トピック:アメリカの景気はどうなのか?

日本とは対照的に好調ですね。海外からのマネーが流入しているとのことです。前もお話ししましたが、日本の金融緩和マネーは、外国に流れています。ニュースを見てみましょう。

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■■1.英語原文 

(U.S. Posts Record Inflow of Portfolio Investments in September)

(1) 
The U.S. posted a record inflow of long-term 
portfolio investments in September as the dollar 
strengthened and foreign buyers accumulated 
corporate debt, Treasuries and agency securities.

■■2.ポイント単語和訳 

(U.S. [Posts:〜になった] Record [Inflow:流入] of 
[Portfolio Investments:証券投資] in September)

(1)
The U.S. posted a record inflow of [long-term 
portfolio:長期証券] investments in September as 
the dollar strengthened and foreign buyers [accumulated:
積み重ねた] corporate debt, Treasuries and agency securities.

■■3.英文区切り 

(U.S. [Posts:〜になった] Record [Inflow:流入] of 
[Portfolio Investments:証券投資] in September)

(1)
The U.S. /
posted a record inflow /
of [long-term portfolio:長期証券] investments /
in September /
as the dollar /
strengthened /
and foreign buyers [accumulated:積み重ねた] corporate debt, /
Treasuries and agency securities.

■■4.対訳 

(U.S. [Posts:〜になった] Record [Inflow:流入] of 
[Portfolio Investments:証券投資] in September)
(アメリカは、9月の証券投資で記録的資金の流入)

(1)
The U.S. /
posted a record inflow /
of [long-term portfolio:長期証券] investments /
in September /
as the dollar /
strengthened /
and foreign buyers [accumulated:積み重ねた] /
corporate debt, Treasuries and agency securities.
(アメリカは、ドルが強くなり、外国人の買い手が、
法人債券、国債、証券を買い続け、長期証券への
投資に対して、記録的な資金の流入を9月に計上した。)

■■5. 訳出のポイント解説(英語) 

今日のポイントは(1)で登場する「will」です。

さて、同じ意味を持つ単語を皆さんご存じのはずです。
それは「would」ですね。

この過去形について疑問に感じる人は多いと思います。
このwouldは明らかに未来を予測していますので、
過去形は成り立たない…

じゃあwillと何が違うんだ?
と。

そのとおりです。
ここでネイティブの感覚をしっかり理解できていないと、なんか変な感じがします。
だって未来のことを言うのに過去形を使ってるんですから。

実は、willをwouldにするということは、大きな意味があります。
willだけではありません。canやmayも過去形にすることで大きな変化があります。

これは、「遠のく」感覚です。
意味の度合いが非常に弱く遠のいてしまうのです。
willとwouldの違いを例文で見てみましょう。

My mom will be here at 7:00.
(私の母はここに7時にくる予定ですよ。) 

My mom would be here at 7:00.
(私の母は、え〜と…確か7:00に来るって言っていた気がします。)

■■6.経済コラム 

さて、金融緩和マネーの行き先は、大分前に分かっていたことですね。
そもそも金融緩和は、どういった仕組みだったでしょうか?
確認してみましょう。

1.
日銀が、市中銀行の国債を買い取ることで、
市中銀行にはお金が行き渡ります。

2.
お金が行き渡ると、お金は余ることになり、
お金を貸し出したい銀行が増えます。

3.
すると、低金利でもいいので、借りてほしい状態になります。

4.
そうすれば、日本の企業は、金利が低いうちにお金を借りて、
設備投資をするようになります。

5.
設備投資をすれば、設備会社は儲かります。
マネーは回り始め、どんどん経済は成長します。


これが安倍政権が描いているシナリオです。
では、本当にお金は回っているのでしょうか?

1.の部分は正しいです。
確かに日銀は国債を買いまくっています。

2.はどうか?
本当に日本の銀行は貸し出しを増やしているのか?
という疑問はずっと私の中にありました。

それが、今回ビジネス知識プレミアム という有料メルマガの中で解説されていました。
(この方のメルマガは内容が濃くて、非常にお勧めです。)

そこでは、サンプルとして、日本最大の銀行である、
三菱UFJ銀行のこの1年間のバランスシート(貸借対照表)の動きが記載されています。

それによれば、大きく動いているものが、

【資産】
預金・預け金 +12.2兆円
貸出金    + 8.8兆円

【負債】
預金     +11.3兆円
売り現先勘定 +9.8兆円

(大きなものだけを記載しているため収支は合いません。)

となっています。
あ、貸出金が8.8兆円もプラスになっている!
やっぱりお金は市場に回っていたんだ!
と、無邪気に喜べたのもつかの間…

貸出先の過去1年間の増減比較値の詳細を見てみると、

・国内株  +0.7兆円
・日本国債 −9.7兆円
・海外債券 +7.3兆円

です…

海外債券ばっかり買っているんですね…
というのも、日銀が国債を買いまくるので、
市中銀行の投資先がなくなっちゃったんですw

著者:八木 翼

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