カネなら貸すぜ!(ワシントン・ミューチュアル)

カネなら貸すぜ!(ワシントン・ミューチュアル)

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【カネなら貸すぜ!(ワシントン・ミューチュアル)】
住宅バブル時代のコマーシャル・・・

【赤い文字の部分に注意して聞き取りましょう】
Narration: The uncertainty of getting a home loan made Paul (※1)irritable.
Then he went to Washington Mutual.
Thanks to their flexible lending rules, Paul got a quick approval.
Now he’s always (※2)in a great mood.

Paul: [Laughs.] Hey!
Dentist: Oops, my bad.
Paul: No problem.
Paul: (※3)I guess I’m having tea.
Narration: Congratulations on your new home, Paul.
Glad we could make your day.
Paul: You got me!

【発音部分の説明】
●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで記しますが、あくまで参考です。
●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったもの)や曖昧母音以外の母音で非常に弱くなった母音を @ で表記します。
●カジュアル度の高さは♪から♪♪♪で表わします。
♪:フォーマルな会話で使っても問題ない
♪♪:カジュアルな会話向け
♪♪♪:カジュアル度高し

(※1)♪ irritable ⇒ irridable
T の音が「軽く弾くD」の音。「ダ」と「ラ」の中間のような音です。でも、舌先の位置は、もっとずっと上、上の歯の付け根あたりです。アメリカ英語で実によく聞く省エネ発音の一つ。
音声付サンプルはこちら
(※2)♪ in a ⇒ inna
2語が連結(リエゾン)。こういう連結は、ごく基本的な省エネ発音です。自然に滑らかに話すためには、連結させないほうがかえって発話しにくです。この in a は、「イナッ!」と、後半を素早く切り上げてる感じなので、ちょっと聞き取りにくいかも知れませんね。
リエゾンの基本パターンの音声付サンプルはこちら
(※3)☆♪♪ I ⇒ @
文頭では、本来2重母音の I [ai]が単母音に近く、軽くなることがよくあります。この部分、うっかりすると Yes, I’m having tea.と聞こえちゃいますね。
【語句と表現】
☆uncertainty 不確か
☆home loan 住宅ローン
☆Washington Mutual ワシントン・ミューチュアル・バンクのこと
☆thanks to~ ~のおかげで
☆lending rules 融資・貸付のルール
☆approval 承認、正式の認可
☆My bad 「僕のドジだ、ごめんね~」という軽いノリの謝り方
☆You got me! やられた!降参!/一本とられた!

【動画部分の翻訳(意訳)】
Narration: 住宅ローンを組めるかどうか不確かなんでポールはいらいらしてました。
で、彼はワシントン・ミューチュアルに出かけていったのです。
彼らのフレキシブルな融資ルールのおかげで、ポールは迅速にローンをもらいました。
今じゃ、彼はいつも超ゴキゲン。
Paul: [Laughs.] ヘーイ!
Dentist: おっとお、ドジっちゃった。
Paul: いいですって。
Paul: じゃ、僕はお茶ということかな。
Narration: 新しい家を買えておめでとう、ポール。
あなたを良い気分にできて嬉しいですよ。
Paul: やられたなあ!

【こぼれ話】
このコマーシャル、結構古くて2006年のものです。それって、リーマンショックの2年前。ワシントン・ミューチュアル・バンクもリーマンショックの起きた2008年に経営破破綻してます。
こうやってアメリカの金融機関は、flexible lending rules でもって、ほいほいとローンを許可してたもんで、住宅バブル、サブプライムローン危機に至ります。
めでたくローンがおりたポールさん、最近もニコニコと元気にしてるといいですが……。

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Koji Matsuo
松尾 光治
大手英会話学校のニューヨーク校駐在員として1989年に渡米。その後、カリフォルニア、シリコンバレーのハイテク企業で9年ほど勤めたのち独立、現在はニューヨークで通訳・翻訳業。
日本人が苦手とするカジュアル英会話を翻訳家の松尾光治氏が伝授!
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