誘ってなんかいないってば(ハイネッケン)

誘ってなんかいないってば(ハイネッケン)

cmde

【誘ってなんかいないってば(ハイネッケン)】
ナイトクラブでの見知らぬ男女同士の会話・・・

【赤い文字の部分に注意して聞き取りましょう】
Man: Hi! Uhh…I was just wondering if you would like to dance.
Woman: Sorry, I don’t dance.
(※1)And if I did, I would never dance with you.
Man: No, no, I’m sorry. You misunderstood me.
I said (※2)you look fat in those pants.
Woman: Ugh!
Man: Yeah, I said it. Take care. Bye-bye.

【発音部分の説明】
●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで記しますが、あくまで参考です。
●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったもの)や曖昧母音以外の母音で非常に弱くなった母音を @ で表記します。
●カジュアル度の高さは♪から♪♪♪で表わします。
♪:フォーマルな会話で使っても問題ない
♪♪:カジュアルな会話向け
♪♪♪:カジュアル度高し

(※1)And if I did ⇒ @ndify did
☆♪ And if I ⇒ @ndify
And が軽く立ち上がり、3語が軽く連結。

(※2)you look fat in those pants ⇒ you look fa’ ‘n’(d)ose pan’
☆♪ fat ⇒ fa’
語尾の破裂音 T が消滅。

☆♪♪♪ in those ⇒ ‘n’(d)ose
in は、母音がほとんど消えてます。those は、表記しようがない音なんですが、前にくる N の音の影響を受けた音になります。

発音方法:
(1) N を発音する時点で舌先を TH の舌先の位置(上の歯の下端に軽くあてられた状態)に 前もって置いてしまう。気分的に TH の発音準備をしてしまう。
(2) 舌先よりやや内側を上の歯の裏側に押し付けて N を発音。
(3) そのまま th も発音。TH は N に似た粘った D のような音になる。

下記のような組合せでも同様の音になりがち。
can they
(more) than that
an(d) they
<こちらに音声付サンプルがあります>

☆♪ pants ⇒ pan’
語尾の TS が聞こえません。もしかすると背景音と重なってかき消されたのかも知れませんが、たま~に語尾の TS をきちんと発音しない人がいます。ブラッド・ピットが映画の中で時々そうなります。なぜかインタビューとかでは、カジュアルな口調でもそうなりません。通常は、この音ははっきり聞こえます。発音するのもラクですから。

【語句と表現】
☆I was (just) wondering if… ~かと思ってたんですだけど

【動画部分の翻訳(意訳)】
Man: やあ!あのですね、踊ってもらえないかな、なんて
思ってたんだけど。
Woman: ごめんなさい、ダンスはしないの。
もししたとしても、あなたとは絶対踊らないわ。
Man: いやいや、、ごめん。君は勘違いしてるって。
君、そのパンツだと太って見えるって言ったんだけど。
Woman: まあ!
Man: そう、言っちゃったんだよ。元気でね。バイバイ。

【こぼれ話】
“you’d like to dance”
“you look fat in those pants”

この二つが、どのくらい似て聞こえるかというと、かなり苦しいところがありますねえ。
でも、なかなかうまい切り返しです。

「うまい切り返し」は comeback といいます。「仕返し」とか「反論」の意味もあり。もちろん「復帰」、「カムバック」の意味も。

“He always has some smart comebacks.”
彼はいつもうまい受け返す。
のように使えます。

matsuo

Koji Matsuo
松尾 光治
大手英会話学校のニューヨーク校駐在員として1989年に渡米。その後、カリフォルニア、シリコンバレーのハイテク企業で9年ほど勤めたのち独立、現在はニューヨークで通訳・翻訳業。
日本人が苦手とするカジュアル英会話を翻訳家の松尾光治氏が伝授!
テレビCMで英語の省エネ「タメグチ」発音攻略!』毎週好評配信中!
ご登録はコチラから!