おまえが食べたんだろ (Jack in the Box)

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おまえが食べたんだろ (Jack in the Box)

すがすがしい朝の空気の中、朝食を買って歩いていると…

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【おまえが食べたんだろ (Jack in the Box)】

すがすがしい朝の空気の中、朝食を買って歩いていると…

■課題文■

カッコ内の部分を聴きとって書き出してみましょう。

(00″~)

Man 1: I was walking home. (Q1) two breakfast croissants for four bucks, when this bear attacked.

With one swipe, it devoured one of the croissants.
Then Jack showed up and took care of the beast, so (Q2).

(Q3).

Man 2: And yours?

Man 1: It survived.

Narration: Share it with yourself.
Freshly cracked egg with ham and bacon, or sausage.
Get two breakfast croissants for four bucks.

 

<<語句と表現>>

●語句の意味が複数ある場合は主にこのCMで該当する意味を記します。
●リスニング課題の部分に含まれる語句は省いています。

☆ Jack in the Box
アメリカの大手ファーストフードのレストラン。

☆ croissant クロワッサン。「クラッサーンt」
日本ではオリジナルのフランス語の音に近い音。
“oi”の部分は「ワ」、語尾の子音は発音せず、というのが
フランス語の発音のルール(なんとややこしい!)。
でも、英語だと「クラッサーンt」という発音になります。

☆ four bucks  4ドル。
buck とは「1ドル」のカジュアルな言い方。

☆ With one swipe  (前脚の)大きな一振りで

☆ devoure  貪り食う

☆ Jack   Jack in the Boxの「主役」。
はっきり言って、なんか不気味なキャラだと思う。

☆ show up   現れる、姿を見せる

☆ Freshly cracked egg   割ったばかりの卵

 


◆解答と省エネ発音のポイント


●カジュアル度の高さは♪から♪♪♪で表わします。

♪:フォーマルな会話で使っても問題ない。
♪♪:カジュアルな会話向け。
♪♪♪:カジュアル度高し。

●できるだけ実際の音に近い音をアルファベットとカタカナで記しますが、これはあくまで参考です。

●曖昧母音(発音記号 が e の上下逆さまになったやつ)、を @ で表記します。

●曖昧母音以外の母音が非常に弱い、曖昧な音になったものも、@で表記することがあります。

 

Q1 Just picked us up ⇒ Jus(t) pick’tusup

[文意] Just picked us up two breakfast croissants
「朝食メニューのクロワッサンを二つ、僕たちのために買ったところ」。
主語の I は省略されています。

☆♪ Just ⇒ Jus(t)

語尾の破裂音[t]が破裂されず、弱い音です。

☆♪ picked us up ⇒ pick’tusup

リエゾンで、3語がひとかたまりのように聞こえます。

 

Q2  I could escape ⇒ I kudescay(p)

☆♪  could escape ⇒ kudescay(p)

2語が軽くリエゾン。

escapeの語尾の破裂音[p]は、破裂が弱く、あまり聞こえません。

 

Q3  And that’s what happened to your breakfast croissant
⇒ And that’s whad(h)appen nu your breakfast croissant

☆♪  what happened ⇒  whad(h)appen

2語が軽くリエゾンしています。
「ワダ(h)ップン」と「ワラ(h)ップン」の中間のような音。
似たパターンで頻出するものをあげておきます。

what he → ワディとワリーの中間の音。
what his → ワディズとワリズの中間の音。
what her → ワダーとワラーの中間の音。

省エネ発音のパターンというのは、たくさん英語を聞いているうちになんとなく把握できてくるものです。
「なんとなく」じゃ、気が済まない人もいるのでなんでこうなるのか説明しておきます。
[h]というのは、もともとがそれだけでは弱い音ですが語頭に来ると、さらに影が薄くなりがち。

happen という語も聞きようによっては「アップン」みたいに聞こえたりします。

なので、what happened という2語の組み合わせでもwhat の語尾の破裂音[t]が、
語頭の[h]が弱くなった(h)appen のいわば新しい語頭となった “a” と
リエゾンして、whatappened と連結するわけです。

(語尾の破裂音は、通常は破裂させずに聞こえなくなりがちですが、次の語の頭に母音が来ればそれとリエゾンします。)

で、whatappenedとリエゾンすると、今度は what の[t]は前後を母音にはさまれるので
「軽く弾くD」となります。

「ダ」と「ラ」の中間のような音。
まあ、省エネの起きる原因や理屈はともかく、what (h)appened は、
「ワダ(h)ップン」と「ワラ(h)ップン」の中間のような音になるのを
耳で覚えておいてください。
「軽く弾くD」の音の、音声サンプル付き説明はこちら
Android OSの人は、Firefoxを使ってください。

 

☆♪♪  happened to ⇒  happen nu=(h)アップンヌ

これも、音のまま覚えてしまうほうが早いです。

なぜこうなるのか説明しておきます。

結構大切なことにも触れるので、理屈が嫌いな人も、なるべく読んでください。

まず happend の語尾の[d]とtoの語頭の[t]が、ひとまとめで[t]の音で発音されます。

[d] と[t]は、無声音か有声音かの違いだけで、
口の形も舌の位置もまったく同じ。

いったん[d]を発音してから、また[t]を発音しなおすのは
メンドーなので一つにまとめます。

そうすると[d]が消えて happen’to と聞こえます。

「え?これって happen to という現在形と同じじゃない?」

その通り。

だから happen to と happened to は発音上は同じに聞こえます。

こういうことはよくあって、たとえば played tennis と play tennisも同じに聞こえます。

現在の話なのか過去のことなのかは文脈で判断することになります。

さて、happen’to という音になったhappened to ですが、さらに省エネが起きます。

n’to の部分。

ここの[t]が、[n]っぽい音に変化するのです。

[nt] と音が続き、その後に(単語内で強勢のない)母音がくると
[t]が強く粘る[n]に吸収されて弱くなるからです。

だから happen’to は、happen nu という音になります。

「nt + (強勢のない)母音」で
[t]が[n]っぽくなる例をいくつかあげときます。

center ⇒ sen’ner セ(ン)ナー
into ⇒ in’noo イ(ン)ヌー
been to ⇒ been’noo ビー(ン)ヌー
Internet ⇒ In’nernet イ(ン)ナネッt

この音声サンプル付きの詳しい説明はこちら

 

◆全文と訳文(意訳)◆

<全文>

(00″~)

Man 1: I was walking home. (Q1Just picked us up) two breakfast croissants for four bucks, when this bear attacked.

With one swipe, it devoured one of the croissants.
Then Jack showed up and took care of the beast, so (Q2I could escape).

(Q3And that’s what happened to your breakfast croissant).

Man 2: And yours?

Man 1: It survived.

Narration: Share it with yourself.
Freshly cracked egg with ham and bacon, or sausage.
Get two breakfast croissants for four bucks.

 

<訳文(意訳)>

(00″~)

Man 1: うちに歩いて帰る途中だったんだ。
僕らのために、朝食のクロワッサンサンドイッチを、
4ドルで二つ買ったところだったんだけど、途中、熊に襲われたんだ。

前脚がグワーっときて、
クロワッサンのうちの一つを
ガツガツと食べられちゃったんだよ。
そこにジャックが姿を見せて、熊のほうは対処してくれた。
僕が逃げ出せるようにね。

というわけで、これがお前の朝食のクロワッサンに起きた事件さ。

Man 2: そんで、お前のクロワッサンは?

Man 1: 事件をまぬがれた。

Narration: あなた自身とシェアしちゃいましょう。
割ったばかりの卵にハムとベーコン、またはソーセージを。
4ドルで朝食用クロワッサン二つをゲットしてください。

著者:八木 翼

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