今週の TED ビデオ:Eben Bayer

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今週の TED ビデオ:Eben Bayer

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Eben Bayer: Are mushrooms the new plastic?

今回紹介するのは、キノコを使って発砲スチロールの代用品を作る話です。タイトルを見た時は、「キノコを加工してプラスチックの代用品を作る話かな」と思いましたが、実際に見てみると、キノコ菌とエサにになるおがくずを混ぜて型にいれ、数日間キノコ菌を培養するだけ、という非常に単純な仕組み。単純だからこそ、設備の整っていない開発途上国でも活用出来る点が画期的です。

キノコ菌が繁殖しておがくず全体に菌床を作るため、キノコ菌のエサになる部分もならない部分もまとめて一塊にしてしまうため、製造過程においてはゴミは発生しないし、梱包材として使用した後は庭に蒔いておけば土になってしまう、という優れものです。

欠点と言えば、水に弱い点と、環境によってはキノコが生えてしまう点でしょうか。「アマゾンから配送されて来たテレビの梱包を開いてみたら、中にキノコが生えていた」というようなこともこれから起こるかもしれません。

ちなみに、最近は米国はリサイクルに関してはとても進んでいます。家庭から出るゴミは、リサイクル可能なもの(紙、ガラス、ペットボトル、鉄、など)、腐葉土の原料になるもの(食べ物で汚れてしまった紙類、生ゴミ、葉っぱ、枝)、それ以外の(埋め立てるしかない)通常ゴミ、の三つに分別して出しますが、一般的な家庭での体積比は10:5:1ぐらいで、特別なことをしなくても通常ゴミはあまり出ないようになっています。

米国でこれほどまでにリサイクル率が高いのは、日本のように捨てる人が手間をかけて(ペットボトル、ガラス、紙 …と)分別する必要がない点にあります。こちらでは、一般のひとはリサイクルゴミは大きなリサイクル・ビン(人が入れるぐらい大きなバケツ)に入れておけば十分で、後はリサイクル業者が回収し、専用の巨大なシュレッダーでバラバラにした後、自動的に分別してリサイクルしてくれます。

中島聡中島聡
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。 NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。
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