心の若さを維持するには”クリエイティブな刺激”が効果的?

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心の若さを維持するには”クリエイティブな刺激”が効果的?

By: Jon Gosier

第92回:クリエイティブな刺激の重要性

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(1)クリエイティビティへの刺激

ニューヨークはすっかり初夏を迎え、連日、街角のあちこちで、様々な野外イベントやパフォーマンスを見かけるようになった。

この街には、アート、音楽、ダンス等々、創造力をかき立てるクリエイティブな刺激がいっぱいだ。

今週はブログの方でも、こうしたニューヨークならではのクリエイティブな刺激について少し触れた。

いろいろな物事が変化し続ける今の時代には、教科書通り決められたことに従うことよりも、新しい何かを作り出していくクリエイティビティ(創造性)が、何倍も、何十倍も、何百倍もずっと重要になってくる。

【ご参考】●「創造性」が企業にとって何よりも重要というIBMのリサーチ結果

http://nyliberty.exblog.jp/18046692/

たぶん、もう多くの方々は、そんなことすでに分かりきっているだろう。

むしろ問題になるのは、そうは言っても常にクリエイティブであり続け、新しいアイデアを生み出し続けるということが、ちっとも簡単じゃないってことだ。

どんなに高性能なエンジンを持つ自動車でも、ガソリンがなければ動かないのと同じようなもので、どんなに経験を積み、能力を高めても、「クリエイティビティへの刺激」がなければ、新しいアイデアはなかなかひらめかない。

どうしたらもっと良いアイデアを思いつけるのか?

日頃から、そう考えている方も少なくないはずだ。

より責任のある立場になれば、なおさらクリエイティビティが重要になる。

でも、そんなにポンポンと斬新で合理的で、誰もが納得するような名案を考えつける人は滅多にいない。

それに、経験を重ねていくと、だいたい何を見ても『既視感』(きしかん:既に見たことあるという感覚)を感じるようになってくる。

余計な配慮や先入観も、意識しないようにしていてもついつい何かしらのかたちで入ってくる。

もっと創造力を刺激したいと思っても、目新しいものにはなかなか出会えない・・・という方も少なくないだろう。

でも、そんな状態のままだと、たぶん仕事とか一切関係なく、一人の人間の人生として、実は結構、危ないかもしれない。

だって、『既視感』ばかりの毎日じゃ、心の若さが失われてしまうと思うから。

そう、心の若さ。

もはや人間の若さは、実年齢が何歳だから・・・とかの話じゃなくて、心の状態次第になってきていると思う。

特に最先端の医療が普及し、食べ物とかにも困ることのない今の日本では、ご高齢の方々も驚くほど若々しくなっている。

個人差はあるものの、一昔と比べたら大違いだ。

ご高齢でも若々しい方々は、100%間違いなく心がお若い。

同じことの繰り返しを嫌う。

いくつになってもクリエイティブだ。

だから、実年齢が何歳だから・・・なんてことは、今後、益々、無意味になる気がする。

とにかく、クリエイティビティへの刺激は、「心の若さ」を維持するのに、一番効果があるのではないだろうか?

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(2)子どもの輝き

「心の若さ」がどんなものなのか、イマイチよく分からないという方は、自分がまだ子どもだった頃や、10代の頃の第二成長期(いわゆる思春期)くらいのことを思い出してみたら分かりやすいだろう。

誰だって子どもの頃は、日常生活の中で遭遇するごくごく普通の物事ですら、その多くが初めての体験だったりする。

初めての体験には、クリエイティブな刺激がいっぱいだ。

なぜなら、何をする場合でも初めてチャレンジするものには、前回と同じやり方も何もなく、自分で手探りで手順やコツや感覚をつかまなくてはならないからだ。

例えば、夏休みの過ごし方だってそう。

大人にとってはもう何度も経験した夏休みも、子どもにとってはビッグ・イベントになる。

そろそろ夏休みが近づいてきたが、人生で初めて(あるいは数回しか経験したことのない)ことだったりするわけだ。

海も山も、釣りもキャンプも、スイカ割りも、かき氷作りも、線香花火も、何もかもが目新しい。

クリエイティブな刺激たっぷりで、当然、創造力をかき立てる。

思春期の頃には、初めての片思いとか、初めて告白したりされたりで大騒ぎ。

誰だって子どもの頃から思春期くらいまでの間は、そんな感じで「未知の世界」を毎日冒険し続けていただろう。

そんな子ども時代に撮影した自分の昔の写真、例えば、夏休みの時の写真などを後から見返してみると、何だかすごくキラキラと輝いて見えるのではないだろうか?

あるいは思春期の頃、初めてのボーイフレンドやガールフレンドと一緒に撮った楽しそうに笑っている写真とか、少し照れてぎこちない笑顔だって、きっと輝いている。

よくよく考えてみれば、その当時はたいてい何でも初めてのことばかりで、「未知の世界」の真っ只中で、思い悩んだり、失敗して傷つくこともたくさんあったはずなのに。いや、だからこそ、人間は輝いて見えるのかもしれない・・・。

そう言えば、大人になっても子どもの時と同じように新しいことにチャレンジし続けている方々は、やはり心も若々しく、キラキラと輝いて見えることが多い。

逆に実年齢は若くても、同じことの繰り返しばかりの毎日を過ごし、新しい発見や体験から遠ざかり続けている人は、なんとなくボンヤリくすんでる気もする。

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(3)ニューヨークの多様性

ところで、ニューヨークの街角では子どもと同じようにキラキラ輝いてる大人を、街角のあちこちでいっぱい見かける。

実際にニューヨークを訪れたことのある方々なら、よくご存知の通りだ。

なぜそうなってるのかと言うと、それはやっぱりニューヨークの多様性のお陰だろう。

世界中から多種多様な文化や価値観を持つ様々な人種や民族が入混じっているこの街には、いつも何かしらの新しい発見、驚き、感動などがそこらじゅうにゴロゴロと転がっている気がする。

誰かにニューヨークの一番の魅力は何かと質問されると、

「一番の魅力は多様性です・・・」

などと、必ず答えるようにしている。

でも、たいてい多くの日本から来た日本人は、「多様性」の意味するものが何なのかよく分かって頂けないことが多い。

「多様性」と聞いて、ポカンとする人すらいる。

でも、この多様性こそが、ニューヨークに次々と新しいものを生み出す土壌となっているのは間違いない。

クリエイティビティを刺激する新しい発見、驚き、感動などがいっぱいあるのも、いくつになってもその気になれば、子どもと同じようにキラキラと輝けるのも、このニューヨークの多様性がもたらしたニューヨークの魅力の1つではないだろうか。

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「多様性のもたらすもの」のコーナーでは、より良い日本の未来を築くうえで、役立ちそうな発想や情報を織り交ぜながら、ニューヨークの最大の魅力である「多様性」について感じたことや思っていることを書き綴っていこうと思います。

また、逆に、人口の98%以上が日本人であるため、ニューヨークのような「多様性」が社会に見られない日本だからこそ持つ長所や強みなどについても取り上げていきます。

いずれにしても、日本の中にいると気づかなかったり、見過ごしがちなアイデアや視点を少しでもお届けできれば良いかなと思います。

りばてぃりばてぃ
ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。
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