アメリカ最新拡張現実技術

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元アメリカ陸軍中尉の加藤喬氏が世界各国に派遣される米兵に現地語を教える独自のカリキュラムを用いて英語を解説!
また、軍隊を切り口に様々な国の背景も紹介します

ヴァーチャル・リアリティ(virtual reality) と言えば、アバターが登場する仮想現実やゲーム世界のことです。今回、カク ミチオ博士が取り上げるオグメンテッド・リアリティ (augmented reality) はエンタメ用ではなく、日常生活をテクノロジーが補強する「拡張現実」を意味します。

イメージとして、カク博士は映画「ターミネーター」でシュワルツネッガー演じるロボットが見ていた現実を例に引いています。もっとも、ヒトの脳にチップを埋め込む電脳化のことではなく、コンタクトレンズ (contact lens) にインターネット機能を組み込み、ネット情報を網膜に投影するというアイデアです。

会合やパーティで知らない人と話す場合を考えて見ましょう。顔を特徴分析ソフトにかけて素性を確認し、それをもとにネット検索で略歴 (biography) を知ることができます。

仕事を探しているなら、誰がどこの会社のどんな役職についているかも即座にわかりますから、話しかけるべき相手も特定できるわけです。

外国語を話す相手とでも、オンライン翻訳がコンタクトレンズを通じて視野に表示され会話できるようになります。

こんな時代が来れば、知らない人や外国人とのコミュニケーションも格段になめらかになり、社会の枠組みそのものが変わっていくかもしれません。

もっとも、コンタクトレンズから四六時中洪水のように流れ込んでくる情報をどうやって取捨選択するかが鍵ですが……。


※再生部分⇒カウンター00:00~00:33

【動画原文と訳】
In the future, the internet will be in our contact lens.
(将来は、インターネットがコンタクトレンズの中に組み込まれるでしょう)

With the internet in our contact lens, when we blink, we go on line.
(まばたきすると、インターネットに接続します)

And if we meet somebody at a meeting, or a conference or a classroom and you don’t know who they are, the glasses will identify who they are and print out their biography in your contact lens.
(会議や学会、教室などで知らない人に出会った場合なども、メガネがその人物の身元を確認し、コンタクトレンズのなかに経歴を映し出します)

So you always know who you are talking to. At a cocktail party, you always know whom you stick up to if you are looking for a job.
(仕事を探していても、誰に言い寄ったらいいか常に分かるというわけです)

【基本語彙】
☆Blink : まばたきする
☆Identify : 身元などを確認する
☆Biography : 経歴
☆Stick up to : 言い寄る
☆Look for a job : 仕事を探す
☆Augmented reality : 拡張現実
【英語一言アドバイス】
identify は 意味が複雑でなかなか日本語になりにくい英語の一つです。 今回のビデオでは「身元、素性などを確認する」という意味で使われていますが、もう一つ覚えておくと便利な用法があります。 他人やグループなどに親近感を感じ、自分を重ね合わせるような場合です。

“I identify with your situation”
(あなたの境遇は自分のことのようです)
“I identify with her political view”
(彼女の政治の見方には共鳴を覚えます)

強い一体感を覚えた時などに使ってみると話が弾むでしょう。

 

 

無料メルマガ『もしも、の英会話入門[軍隊式英会話術]』より
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発行周期:週刊

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加藤 喬

米国防総省外国語学校日本語学部部長
1957年東京生まれ。79年に渡米アラスカ州立大学フェアバンクス校在学中、予備役士官訓練部隊を通じて少尉に任官。
湾岸戦争では整備中隊の中隊長代理として任務。